新著「ビジネスと人権ー人を大切にしない社会を変える」(岩波新書)が2025年2月20日に発売されました。
伊藤和子弁護士の新著「ビジネスと人権ー人を大切にしない社会を変える」(岩波新書)が2025年2月20日に発売されました。

2月25日よりオンラインでお求めいただけます。定価1100円
一人でも多くの方にお手に取って活用いただきたい一冊です。是非ご購読ください。
🍄「はじめに」より
「企業が人を人とも思わないやり方で人を搾取し蹂躙し、差別する社会は、誰にとっても危険な社会であり、次のターゲットは自分かもしれない。
そんな生きにくい社会を変える力を私たちは持っている。」
🍄「あとがき」より
「本書は、一般の方にはなお縁遠いであろう「ビジネスと人権」という考え方と意義、その大いなるポテンシャルを、一人でも多くの方に知って活用いただくことで、この世界をより生きやすい場所に変えるきっかけになればと思い、執筆した。「ビジネスと人権」は、自分や大切な人を守るのに役立つツールだ。この視点を様々な社会課題の取り組みにプラスすることで、既存の枠組みの限界を突破できると確信する。
世界を覆う武力紛争や、気候変動、貧富の格差、排外主義、差別や性暴力といった問題には、実に多くのビジネスが加担している。その現実やからくりを明らかにし、多くの人(企業内部の人を含め)が意思を持ってそれぞれ声を上げ、「ビジネスと人権」の論理を使えば、企業行動を大きく変え、「国」さえ動かし、理不尽な現実を変えることができる。そんな実例を多く見てきた。
ビジネスのエンドユーザーである私たちは、世界と日本で起きる人権侵害にとって無力な存在ではない。未来を創る主導権は、私たち一人一人にあると確信する。
しかし、本書執筆中もガザでは夥しい民間人が虐殺され、米国ではトランプ政権復活が決まった。世界は理性を失い破局に向かうのでは、という気持ちにもなる。そんな中、「たとえ明日世界が滅びても今日私は林檎の木を植える」という言葉を思い起こす。林檎の木を植える人が増えれば、世界は滅びず、誰もが尊重される社会の土台を築ける、そのことを切望する。」
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